生クリームを振ってバターを作る実験をやってみませんか?
生クリームにはたくさんの乳脂肪が含まれていますが、容器を振ることで乳脂肪の膜が破れて、脂肪同士がくっついてバターになります。
乳製品の化学変化を観察し、バターの原理や乳製品の特徴を学ぶことができます。
実験の手順
必要なもの
生クリーム(乳脂肪分40%以上)200ml
瓶やペットボトルなどの密閉容器
タオル
ボウル
氷水
スプーン
ゴムベラ
はかり
作り方(実験手順)
1.冷蔵庫でよく冷やした生クリームを密閉容器に入れて、ふたをしっかりと閉めます。
2.手の熱が伝わらないように、密閉容器にタオルを巻きます。
しっかりと持って、上下に激しく振ります。
3.だんだんとろみがついてきますので、時々様子を見ながら振り続けます。
5分後、10分後などに容器を開けて、生クリームの変化を観察して写真やメモなどで記録します。
4.だんだんホイップ状になってきます。
さらに振り続けると、黄色い塊と白い液体に分かれます。
温度が上がると変化しにくいので、準備しておいた氷水で時々容器ごと冷やします。
5.スプーンなどでこねた後、黄色い塊と白い液体をそれぞれ分けて、密閉容器から取り出します。
シリコンスプーンなどを使って、残らずにすくうとよいでしょう。
この黄色い塊がバター、白い液体がバターミルクです。
6.はかりでバターの重さを計ります。
200mlの生クリームから、何グラムのバターが作れたでしょうか?
7.バターミルクはどんな味がするのか少し舐めてみます。
バターはパンに塗ってどうぞ。
お好みで塩やはちみつなどを加えても美味しいですよ。
実験の考察
なぜ生クリームからバターができるのでしょう?
生クリームにはバターのもとになる脂肪がたくさん入っています。脂肪は小さな玉になっていますが、容器をぐんぐん振ると玉の皮が割れて、脂肪がくっついてバターになります。
なぜバターとバターミルクに分かれるのでしょう?
バターは脂肪がくっついたものですが、水や砂糖などはくっつきません。だから、脂肪がくっつくと水や砂糖などは出てきます。これがバターミルクです。
なぜ生クリームを冷やす必要があるのでしょう?
生クリームは冷たいほうがバターになりやすいです。冷たいと脂肪の玉の皮が固くなって、容器を振ると割れやすくなります。暖かいと脂肪の玉の皮がやわらかくなって、割れにくくなります。
この実験を通して、子供たちは乳製品の化学変化を楽しく学ぶことができます。
また、牧場等や科学館で体験イベントが企画されている事もあります。
一度お試しください。
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